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純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)
純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC) (JUGEMレビュー »)
石川 雅之
『天使と教会と百年戦争に、魔女は(処女だけど。)ケンカを売った。』←帯より引用

説得力と深みのあるファンタジー。時代考証からなる世界観が素晴らしくて、引き込まれる事請け合い!
ゆんるい(私的にツボ)ギャグパートも色々と考えさせられるシリアスパートも素敵。言葉選び&遊びがその独特のノリに拍車をかけていて、更に引き込まれる事請け合い!

なんて語りつつ…ぶっちゃけ通信兵とマリアのあれこれがストライク通り越してターキー。二人の今後に大期待…!

アルテミス(使い魔白フクロウ♀)ぬいぐるみ付き限定版も発売中。
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注意一秒妄想一生

アルスト片割れ結原の呟き場兼妄想書き殴り場。
基本FFCC置き場(MOTHER2、他FFも有)で、今は純潔のマリアにもお熱?
ログはリンク先の本家(アルストロメリア)に収納中。
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CP祭番外編&御礼編2
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    番外というか、御礼というか、何というか。
    取り敢えずそんな感じの、FFCC無印CP関連小話です。
    ちょっと長くなったので記事分割させました。
    (つのくる話はここにまとめて置こうかなと)(あともう1つ、この二人で書きたい話がありまして…)(投票御礼な残り2つ/べあしょ、あろしゃ♀/は以前の記事に書く予定です)

    03/28>>伝道士の云う事には up!

    読んでやろうじゃまいか、という方は続きからどうぞvV
    (そして出来ましたら、CP同盟に置いてあるつのくる話を先に御覧下さい…でないと意味不明だと思われますので;)







    伝道士の云う事には





     とある村に、パン作りの上手な女の子がいました。
     同じ村に、猟が得意な男の子がいました。
     二人は小さな頃からの幼馴染で、互いに互いを想い合っていた筈なのですが、思春期を迎える頃には、何故か二人してそれらをすっかり忘れてしまいました。
     そうこうして…その感情の形は違えども、互いを気にし合い、想い合ってはいるのに…不思議なすれ違いを続けていました。

     ――彼女は神様に愛されてなんかいやしない、それこそただの女の子でしかないんだと、…自分の方が上なんだぞ、と。本来の目的を見失って/理由すらも忘れて迷走を続ける少年は、そう誇示する為だけに、己の腕を誇れる場所に立ちました。
     村を守る為の、キャラバンの一員として旅立ちました。
     ――ショートクリスタルを携え、村の外へ猟に向かうその後姿を訳も無く…そもそも目的云々を考えることも疑問に思うことも無く/その理由すらも忘れて…見送ることを日課としていた少女は、その背を失っても、変わらずパンを作り続けました。その味はいつまで経っても、衰えることを知りません。
     そうして少女は、日々を慎ましやかに暮らしました。

     それから五年程経ったある日、世界中に光が奔りました。
     放射状に広がっていったその光の中心を、見る事が叶うものがいるとすれば、それは彼女を加護しているらしいパンの神様のような、天上と同じ程の高みから世界中をくまなく見渡せる存在だけでしょう。そういった存在の証明がなされていないこの世界で、けれどその中心がヴェレンジェという辺境の山々の一角だと知れたのは、その現象を引き起こした者達がいるからです。
     そうして、全てを覆った眩い光に掻き消されるように、今まで世界を覆っていた瘴気は晴れました。いいえ、猟を得意とする彼の所属している、彼らの村のキャラバン達が、それを為したのでした。

     僕達の最後の旅路なのです、と。もしもの場合の救援を他村に頼んで下さい、勝手をして済みません、と。キャラバン一同から村長へ宛てられた最後の手紙には、そう綴られていました。ヴェレンジェに挑みます、…出来得るのなら、僕達の手で瘴気を晴らしたいのです、と。
     その手紙が村長の意思によって村全体に伝えられた時、村人達に衝撃が走りました。けれども結局、村人達は、笑ってそれを受け止めました。彼らなら帰って来る、きっときっと帰って来る。そう祈るように信じながらも、一番程近い村に、もしもを想定しての救援要請も済ませました。信じる事と、考え得る最善を尽くす事とは、また別のお話なのですから。
     その日から――その村から、あの芳しいパンの香りが消えました。
     粉惹き一家のユークの一人娘は、どこぞにいるのかも分からぬ神がまるでそこに居るかのように一度大空を仰いでから、俯いて柔らかな手を組んで…そうして一心に祈りを捧げました。朝夕のお祈りの比ではなく、僅かな寝食を除いた全ての時間を、祈りに捧げました。彼女達ユークの不可思議な種族特性がそれを成し得る構造を携えているのか、彼女の気力が並外れたものなのかは分かりませんが、それから実に二ヶ月近くもの間、彼女は日々の営みをただ祈りの為に捧げました。
     そんな彼女の姿に胸を打たれたのでしょう、村人達も同じように、日々の営みの合間に祈りを捧げました。けれども、彼女よりも熱心に祈る者はいませんでした。大小の優劣など決めるものでもありませんし、彼女よりも心を砕いた者もいたのかもしれませんが、祈りに日々の全てを捧げていたのは、彼女だけでした。
     そうこうして、祈りが神に届いたのかは定かではありませんが、事実として瘴気は失われ、キャラバン達も無事に帰ったのです。愛しの娘子の祈りなのだから、神も無碍にはすまいと、彼女は本当に神に愛されているのだと、村人達は誰それとなく囁き合いました。
     瘴気が晴れてから暫くして帰って来たキャラバン達は、例年以上の村人達の手厚い歓迎に、自分達の成し遂げた偉業の誇らしさに、皆、笑顔を浮かべていました。その数日後の夜に催された祭でも、彼らのみならず村人全体に、笑顔が溢れています。けれどもその中で一人だけ、分かり易い位に率直な渋面をしている者がいました。…それは勿論あの、猟の得意なリルティの青年でした。
     自分達と遜色ない位に村人達に持て囃されるユークの娘に、リルティの青年はおかんむりなのです。けれど、その憤怒を嫉妬を巻き散らかそうと、そんな村人達の姿に眉を吊り上げ異議を唱えようとしたリルティの青年に、それは叶いませんでした。
     地団駄を踏み、怒り喚き散らそうとしたその刹那、彼は自分にとっての天敵とも言える…何故こうまでして気に掛かるのか、今になって思えば不思議で仕方ない位に分からない…ユークの娘に、抱きしめられてしまったのです。彼女に怒りをぶつけるのは間違っていると彼自身分かっていましたから、そうして八つ当たり宜しく、怒りをぶつけるべく村人達の方へと意識が持っていかれていましたから、その直前に…祭の間中賑やかだった彼女の周りから珍しく人気が引いていた事にも、そうして意を決したように…歩み寄って来ていた彼女の影にも、彼はとんと気付いていませんでした。
     ふわふわの、柔らかくすべらかな羽毛の手が、けれども身動きを赦さぬ程強く彼を拘束しています。娘の胸元の独特なフォルムの鋼が、祭だ無礼講だと、自慢の角飾りのついた兜も鎧も小手も取っ払った彼の身に、馴染みの冷たさを味合わせてくれました。
     何事かと怒鳴りつけようとした彼を止めたのは、その羽の柔らかさでもその鋼の冷たさでもなく、降り注いだ雨の温もりでした。雨のように感じましたが、それはどことなく、ミルラの雫のようでもありました。猪突猛進で且つ好奇心旺盛な彼は、一度だけ…勿論他のメンバー達に気付かれぬよう、こっそりと…ミルラの雫を舐めた事があるのですが、頬を伝い唇の端に落ちたその雫の味が、どことなく同じものであるように感じられたのです。
     けれど今、彼らの傍にケージはありません。変わらずミルラの雫をいっぱいに湛えて、クリスタルの傍らに佇んでいます。だからそれがミルラの雫である筈はありませんし…空では月と星が爛々と輝き、雲の欠片すらも見えませんから…雨なんて降ろう筈もありません。
     結局それは、雨でもミルラの雫でも無くて、…涙でした。
     どこからどのようにして、なんてそんな原理は到底分かりませんが、兜頭の娘は確かに、涙を流していたのです。
     こわかったの。あえなくなるかとおもったの。ぶじでよかった。
     久し振りに、それこそ数年振りに聞いた娘の声は、か細く小さく、辿々しいものでした。懐かしい、と、思った自分に違和感を抱きつつも、青年は怒りも疑問も拒絶も忘れて、打って変わってされるがまま、娘の好きなようにさせました。
     こわかったの。またひとりになっちゃうとおもったの。
     もう…もう、おいていかないで。
     抱きしめ続ける娘の、その涙と同じように、留めようも無く溢れるように零れる言葉に、青年は逐一相槌を打ちました。
     ああ、大丈夫さ。一人になんか、しやしない。
     置いてかないって。
     宥めすかすようなその返事は、けれど、その場限りの嘘偽りではなく、彼の本心から零れたものでした。天敵であった筈なのに、厭うていた筈なのに、けれど彼は今、愛おしさを感じていたのです。それを戸惑うことも無く、彼は全てを悟りました。…いいえ、悟ったのではなく、全てを思い出したのです。
     誰よりも愛おしかった、幼馴染の存在を。

     随分と遠回りをしたけれど、今日この時の為に、俺は腕を磨いてきたんだ、と。
     こいつをもう一人になんかさせない為に、その隣で生きていく為に俺は、キャラバンとして発ったんだ、と。

     自分を抱きしめる娘の背…までは、悲しいかな届き切らなかったのですが、その身体…を、いつしか彼も抱き締め返しました。
     祭の夜の喧騒の中、長く不可思議なすれ違いの末に、全てを思い出した二人は、こうして晴れて結ばれたのでした――



     ――はい、何でしょう?
     その後の二人がどうなったのか、ですか?
     …それは私よりも、君達の方が良く御存知でしょう?
     貴方達の知っているお爺さまは、思い込みの激しい所があって、とっても頑固でちょっと怖いけれども本当は優しくて、…そしてけして、嘘は吐かない方でしょう?
     お爺さまは、本当に、適当な相槌を打った訳では無いんですよ。
     それからの彼は、けして彼女を一人にはしませんでしたし、彼女はそんな彼から離れませんでした。
     尤も、日々の営みを続ける上では、若かりし頃のお婆さまは家で麦を挽きパンを作り、お爺さまは野へと猟に出かけ…その大半を、離れ離れで過ごしたのですけれどもね。
     だからこそ、その分を取り返すように、今はこうやって、お家で一緒にいるのですよ。そうして、可愛い君達と一緒に遊んでくれているのです。

     はい、はい、…あはは、そうですねえ。
     何でお互いを忘れてしまったのか、それは私にも分かりかねますよ。
     けれども今は、全てを思い出して、こうまで仲睦まじく、共に暮らしているのですから…それでいいじゃありませんか!
     終わり良ければ全て良し、というものです。
     嘘の御伽噺だって、本当の言い伝えだって、…現実だって、変わらずにね。

    犹笋ら瓩里話は、これで、おしまい。
     または、どっとはらい。もしくは、どんとはれ。






    <<つのつき(漁師)×くるくる(粉挽き)>>
    大変遅くなってしまって、恩を仇で返す所業となってしまいましたが…
    (ゆいばらさんのいつもの事だね☆/……orz)
    この二人に投票して下さった方、本当に有難うございました!vV
    切ないすれ違いに胸キュンして頂けたようで…嬉しいですvV
    もどかしいような切ないような、明るく見えて仄暗いものにしたい!とか、
    こっそりぷちテーマとして書いていたので、切ないと感じて頂けて万々歳でした☆
    リクエスト自体はありませんでしたので、こう、勝手に話が進んじゃいましたが…
    だ、大丈夫、ですかね…?(そういえば…切なさ吹っ飛んじゃったなぁ…)

    祭開催中から、瘴気晴らすキャラバンがあるとしたら、彼らかなと考えてました。
    (3つの村があるという設定でCP祭話考えてたんですが、ずきろん組もいる村です。
    キャラバンには、むぞおうのむぞ君も参加してます。手紙の筆者は彼のつもり)
    俺の方が凄いんだぜ!って旅立った子が名を残しちゃってもいいじゃない。

    …いつになるかは分かりませんが、〆的なオチ的なものも考えてますので、
    そっちはもう少し初作みたいに切なく出来るかも?ですので…
    気長〜にのんびり〜と、お待ち頂けますと幸いですvV
    (そもそも気付いて下さると良いなと言う遅さ…ですけれど、も…orz)


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    | 小話/FFCC | 01:49 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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